Konica II B × Kodak ColorPlus 200 〜 記憶を写すレンズとフィルムの世界

フィルムカメラ

ども、MrBachLover(バッハラバー)です。最近、フィルムカメラにずっぽりハマっています。Konica II B を手に入れたのは昨年のこと。製造から70年以上経つレンジファインダーカメラ(=konica II B)を、α6400を知った自分がここまで使い込むことになるとは、正直思っていませんでした。

レモンちゃん
レモンちゃん

あれ、先月末にシネマフィルム入れて使ってたよねー。てっきり、夜専用カメラにするのかな、って思ってたんだけど。

わたくし
わたくし

夜のシーンは光量が限られるから昼も撮影してみたかったんだよ。そしたらkonica II BについているHexanon レンズの実力に圧倒されちゃった。正直、このレンズは凄い。そして、使ったフィルムとベストマッチしちゃって、大満足だよ。

Hexanon レンズに魅せられて

konica II B は、1954年発売の(当時の)最上位機です

レンズ交換できないけど、言い換えると
konica II BについているHexanon レンズは
交換不要なくらい品質が高いのです

このレンズの性格を一言でいうと
「正直者」だと思います

現代レンズほどシャープすぎず、かといって、甘過ぎない
被写体を“こう見せたい”という意思が
出てこないのが特徴です

結果として写るのは、見た記憶に近い像
(シネマフィルムで撮影したポートレートで実感)

このレンズで、昼間に撮影してみたい、と思ったので、
またまた、konica II B で撮影開始です

昼と夕方の光をColorPlusで撮影

昼と夕方の光
いちばん誤魔化しが効かない条件です
選んだフィルムは Kodak ColorPlus 200
派手さはないけれど、日常を日常として写す、
いわば“基準点”のようなフィルムです

初詣 × Konica II B × ColorPlus 200

Konica II B を首から下げて、参拝と撮影を兼ねて歩きました

人の流れ、冷たい空気、冬の低い太陽
初詣の神社は、まるで被写体の宝庫

石、水、木、紙、布
すべてが自然光の中で、微妙な階調を持っています

レンジファインダーの性能について

この日、改めて感じたのは
Konica II B のファインダーの明るさ

レンジファインダーというと
「慣れが必要」とか、
「暗い」などの印象を持つ方も多いと思いますが、

このカメラはまったく逆
二重像ははっきりと分かれ、ピタッと合致します。

「いま、合った」
その感覚が直感的で、迷いがありません。

72年前とは思えない操作性

このカメラ、1950年代初頭の設計です
それを知った上で触ると、いつも感動してしまいます

巻き上げ、シャッターボタン、距離リング
どれも過不足がなく、動きに無駄がない

最新カメラのような多機能さはありません
けれど「撮る」のに必要なものは、
すべて揃っています

むしろ、余計なものがない
それが操作性の良さにつながっている気がします

作例について|写っているもの、写っていないもの

石の質感

石の質感の写真

石の表面は、ザラザラしているのに、どこか柔らかい
硬さを誇示しない描写で、触れたときの冷たさまで想像できます

酒樽の黄金色

酒樽の黄金色の写真

金色が金色として主張しすぎない
落ち着いた光としてそこにあり、「縁起物」の空気だけを残しています

手水舎(※ここは「手水舎/ちょうずや」です)

手水舎の写真

木の屋根の陰影、柱の古さ、水の透明感
どれもディテールを描き込みすぎず、空間全体の静けさを保っています

狛犬と灯籠

狛犬と灯籠の写真

力強い造形なのに、どこか優しい
エッジではなく“量感”で見せる写りです


現代レンズと Konica II B の違い

現代のレンズは、情報量を描きます
細部、解像、質感
「何が写っているか」を正確に記録する力は圧倒的です

一方、Konica II B は違います

このカメラが写すのは、
出来事そのもの(記録)ではなく、その場の記憶

ディテールを削ぎ落とすことで、
「そのとき、どう感じたか」が残る

これは性能の不足ではなく、思想の違いだと思います


東山魁夷の絵と、Konica II B

ふと、この写りを見ていて思い出したのが、東山魁夷の絵でした

細部を描き込まない
輪郭を曖昧にし、色と空気で世界を成立させる

見る人の記憶と感情が、絵の中に入り込む余地がある

Konica II B の写真も、同じです
完成させすぎないからこそ、
見る側が「思い出す」ことができる

解像し、色彩を盛る、コントラストを強調する、
こういったアプローチとは、真逆

そこに思想を感じるのです


なぜ Kodak ColorPlus 200 なのか

今回使用したフィルムは Kodak ColorPlus 200
いわゆる定番フィルムで、派手な個性を語られることはあまりありません

でも、このフィルムには「基準点」としての強さがあります

コントラストは控えめ
彩度も盛りすぎない
露出に対しても比較的おおらかで、撮り手の意図を無理に上書きしません

だからこそ、Konica II B の Hexanon レンズと組み合わせたとき、
レンズの性格、光の状態、その場の空気感が、素直に写ります

ColorPlus 200 は、
フィルム自体が主張するのではなく、
カメラと被写体の関係性を、そのまま受け止めてくれるフィルムだと感じました

高解像でもなければ、ドラマチックでもない
けれど、あとから写真を見返したときに、
「ああ、あのときはこんな空気だったな」と思い出せる

Konica II B が持つ「記憶を写す」性格を、
静かに、しかし確実に後押ししてくれる
ColorPlus 200 は、そんなフィルムです

まとめ|記録ではなく、記憶のために

Konica II B は、
「良い写真を撮るカメラ」ではないのかもしれません

でも、
「あとから思い出せる写真」を撮るカメラです

Kodak ColorPlus 200 との組み合わせは、その性格をさらに強めます
派手さはない
けれど、嘘がない

このカメラを使っていると、
写真が“結果”ではなく、“体験の一部”になる。

そんな感覚を、久しぶりに思い出させてくれました

ではでは〜

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