バッハの曲(ポリフォニー)の練習方法

ピアノ練習帳

お元気ですか、MrBachLoverです。みなさまの中にはバッハは弾いたほうがいいとは分かっていても練習う方法が分からない、なかなか弾けるようにならなという方も多いのでは、と思います。わたくしもその一人でした

でも、インヴェンション15曲とシンフォニア13曲(1から13番)を弾いてみて思ったのは、結局慣れですよ

今日は、バッハの曲(とくにポリフォニー)の練習方法について書いてみようと思います

レモンちゃん
レモンちゃん

へー、慣れなんだ〜

わたくし
わたくし

バッハ・シンフォニア1番の楽譜を読んだころはさっぱり頭に入ってこなかったけれど、13曲も3声の曲を弾いたのでポリフォニーの音符が随分すんなりと頭に入るようになってきダヨ

インヴェンションの場合

私の練習方法は、こんな感じです

  1. 分析(これ一番大事!)
  2. コードを付ける
  3. 部分練習
  4. 片手練習
  5. 合わせ練習

分析①:モチーフと調の特定

まず、楽譜を良くみて、モチーフを探し出します

インヴェンション 1番なら、(八分休符)ドレミファレミドソー、ていうのが1つのまとまりです

これが反転して出てきたり(ラソファミソファラ)、間延びしたり(シードーレー)、など、いろいろなパターンが出てきます。さらに、左手と右手が入れ替わって、かつ、移調(C-dur ⇒ G-dur)するパターンは良くお見かけます

バッハの曲は4度下の調によく転調することがあるそうです

以上は全て、最初に習ったピアノの先生の最初のレッスンで教えてもらったことです

ピアノの先生って、すご~い

分析②:臨時記号の意味を考える

全ての臨時記号には意味があるはずです

例えばインヴェンション1番は3段目にファ#が出てきます。そして、あれれ???

G-durに転調していますね

こんな感じです

なお、転調する前には転調する調のVの和音がよく出てくることがあります

部分練習

次は、今弾いたモチーフを順番に部分練習して行きましょう

片手でOKです

右手も左手も関係なく順番にモチーフが出てきた所をつまみ食い感覚で弾いてみてください

この時、運指も少し考えながら練習しましょう

コードを付ける

どの小節から何の調になるかが分かったら、お次はコードを付けていきます

大体I, II,III,IV,V,VI の和音のどれかなのですけれど、コード進行には

II ⇒ V (ツーファイブ)
I ⇒ IV ⇒ V

などパターンがあります

これができないときは、ワンレッスンを費やして先生と一緒にコードを決めて行きましょう

この時、分からないことは何でも先生に聴いちゃしょう。そして、先生でもわからない所が出てきたら、次回までにご確認頂いてください

きっと、先生も楽しくなって学生時代に習ったことを引っ張り出して次回レッスンでいっぱいいっぱい教えてくれますヨ

コードが良く分からないときは…

コードなんて難しく考えないでください

根音(一番低い音)をアルファベット読みしたら、コードは半分決まります

ド ⇒ C、レ ⇒ D …、ラ⇒A です

次の音が根音から長3度ならメジャー、短3度ならマイナーです
例1:ド+ミ+ソ = C
例2:ド+ミ♭+ソ = Cm

その次の音は根音から5度上の音を重ねますが、この音は省略しても良いです

あ、後4つ覚えてください

セブンス

1つ目はセブンスです。根音から7度上の音を入れます。セブンスは根音のオクターブ上から1音下がるもの(例:G7)と、半音下がる者(Gmay7)があります
例1:ド+ミ+ソ+シ♭ = C7
例2:ド+ミ+ソ+シ = Cmaj7

m-5

2つ目は、m-5です

第5音が半音低い和音で、転調前に良くお見かけする和音です
例;ド+ミ+ソ♭ = Cm-5

aug

3つ目は、aug で、第5音が半音高いです
例:ド+ミ+ソ# = Caug

sus4

4つ目は、sus4 で、大3音がメジャーコードの場合より半音高いです
例:ド+ファ+ソ = Csus4

sus4は必ずsus4なしのコードにつながるようです
例:Csus4⇒C

クラシック音楽ではsus4はコードとして扱わない、って聞いたことがありますが、sus4は明らかにコードだよね〜、ってわたくしは思っています

ちなみに、これらのコードは中学生のときに8千円ほどで買ったフォークギターを独学で練習してマスターしたときに、弾き語り系のギターの雑誌を通して覚えました

片手練習

まず、ひたすら間違わないように右手の片手練習をします

次に、左手でコードを1拍ずつ刻んで弾く練習をします

最後に、両手で練習します

今度は、左手パートを練習、右手はコードの刻み練習をして、最後に合わせます

ここまでできれば、あなたはもうインヴェンションを弾けたも同然!!!

合わせ練習

さあ仕上げです。両手の合わせ練習をしましょう

このとき、肝心なのはハーモニーを頭の中で鳴らすことです

ポリフォニーの音楽とコード、ってなんとなく遠い関係のような印象を受けますけど、なんと、バッハの頭の中では常にハーモニー(コード)が流れていたそうです

なので、コードを付けて和音を感じながら練習するのはポリフォニーの練習にはとっても効果的なのです

シンフォニアの場合

シンフォニアの練習も基本的にインヴェンションの時と同じです

ただ、片手練習のときに、次の要領で3つの声部をそれぞれ練習して下さい

右手で3パートそれぞれ練習する
左手で3パートそれぞれ練習する

ソプラノ、アルトを右手と左手で弾いて、バスパートは歌って(※)合わせる

アルトとバスを右手と左手で弾いて、ソプラノを歌って(※)合わせる

ソプラノとバスを右手と左手で弾いて、アルトを歌って(※)合わせる

※…歌の代わりに電子ピアノにそのパートを録音して合わせても良いです

ハーモニーの刻みだけを電子ピアノに録音して入れておいて、それと合わせても楽しいです。これ、個人的にはメッチャオススメです。最初から最後まで通して録音しなくてもよく、例えば4小節ずつとかで録音を増やしていくのがハードルが下がるのでオススメです

コード付きのインヴェンション1番

この方法でわたくしが演奏して録音したものをご紹介します

結び

インヴェンションとシンフォニアはバッハが作曲法を子供たちに教えるために書いたのだとか。

なので、作曲を習うつもりで曲を分析するのがインヴェンションとシンフォニアの攻略の最短ルートだと思います

なお、インヴェンションもシンフォニアはカンタービレ奏法を学ぶための楽曲ですので、超絶技巧などピアノのテクニック的なものは出てきません。という訳で、いくらインヴェンションとシンフォニアが上手になってもショパンやリストの難しい曲が弾けるようにはなりません

この点は予めご注意いただければと思います

ではでは〜

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