お元気ですか、MrBachLoverです。ピアノ弾きのみなさまはクラシックの名曲が弾けるようになるまで何年ぐらい掛かると思いますか。わたくしは、いま現在もツェルニー30番、ブルグミュラー18の練習曲に取り組んでいて、道半ばって感じなんですけど、一応ラフマニノフのピアノ作品にもコンスタントに取り組んでいます。この経験を通して何年かかるか考えてみようと思います
ラフマニノフとツェルニー同時にやってる人、見たこと無いかも〜
ソコだよ、ポイントは!
ツェルニーの練習曲の演奏に必要とされるテクニック
ツェルニー30番を全部弾けるようになると古典派の曲の基礎が身につくのだと思います。ツェルニーが上手に弾けるようになるとベートーヴェンのピアノ・ソナタに取り組むときにハードルが下がると聞いたこともあります
また、最近知ったのですがツェルニーの練習曲は指の独立を訓練するためのもののようです
今頃〜 (汗)
確かにツェルニーの曲には至るところに指の独立を訓練するフレーズが見受けられます
ツェルニー、ソナチネの大切さ
一時期、わたくしはツェルニーやソナチネをスッ飛ばしてラフマニノフやプロコフィエフを弾いていました。その時、気がついたのです。指の独立がしっかりできていないと最終的に曲が仕上がらないことを。(汗)
大人からピアノを始めた人はツェルニーなどの古典の曲を通してコンスタントに指の独立を訓練する必要があります。指の独立を大人になってから獲得するにはかなりの時間が必要なのです
バロック音楽のマスターも必須
ここにピアノを弾く上でとても大事な作曲家がいます。そうです、バッハ。
ラフマニノフの曲にしても、ベートーヴェンの後期ソナタにしても、モーツァルトの作品にしても、どの作品にも必ずと言っていいくらい要求されるテクニック、それがポリフォニーの各声部の弾き分けです。そして、これまた大人になってから獲得するにはかなりの時間が掛かります
私の場合、ポリフォニーをマスターするのに5年ぐらい掛かりました〜
ヒ・マ・ジ・ン ???
ロマン派のテクニックも必要
もう1つ、ピアノを弾く上でとても重要な曲集があります。それはショパンエチュードです
わたくしの場合、2曲しか弾いてませんけど絶対これやったほうがいいです
私が弾いた曲はOp.10-12「革命」とOp.25-5[Wrong Note」です
ショパンエチュードはどれも共通して独特の運指のテクニックが出てきます。わたくしは革命の左手の分散和音を弾きこなす過程で先生に教えてもらいました。
ヒントは、じゃんけん、パー。
グーの握りからパーの上体にするのにさっと手を広げますよね。この動作が必要なのです
音大ピアノ科卒の先生ならきっと皆様習っているテクニックだと思いますのでどのピアノの先生もご存知のハズです
Opl25-5「Wrong Note」は特にオススメです。アルペジオのテクニックはそのままラフマニノフの楽曲の演奏に使えます
ラフマニノフの曲の演奏に必要とされるテクニック
ラフマニノフの曲の演奏に必要とされるテクニックはというと、
「スケールの大きな音楽を表現すること」だと思います
具体的には、次のようなものになるともいます
- ppからfffのダイナミクスの大きなレンジの音がだせる
- 古典ではあまり見かけない両手一斉和音のをしっかりバーンと鳴らせる
- 古典には見られない跳躍の大きな分散和音が弾ける(平気で10度以上飛ぶことも。)
- バッハの演奏で必要となるポリフォニックな声部の弾き分けができる(これできて当たり前)
- 古典の曲には出てこない豊かな和声感を持っている(ジャズやブルースで必要とされるテンションコードを感じで弾ける)
- ジャズやブルースで必要とされるリズム感を持っている
- 古典の曲で必要とされる指の独立ができている(これもできて当たり前レベル)
現代ピアノの性能をフルに引き出す曲
基本的に、ベートーヴェンの後期ソナタ以降に書かれた曲は現代ピアノの性能をフルに引き出してくれます。とりわけ、ラフマニノフの楽曲は現代ピアノの性能を120%引き出してくれると思います
せっかく現代ピアノを弾いているのだから、現代ピアノの性能を120%引き出してくれる曲を弾いたほうが楽しいのです
スクリャービンの曲も、プロコフィエフの曲も同様に現代ピアノの性能を120%引き出してくれますのでオススメです
手の小さい方も、スクリャービンやプロコフィエフの曲にチャレンジすることをおすすめします。なぜなら、スクリャービンもプロコフィエフも手の大きさはラフマニノフほど大きくなく、むしろ小さい方だったからです
ラフマニノフの楽曲は「これ、手が大きくないと一発でジャ〜ンと弾けないでしょ???」という箇所が時々出てきますが、プロコフィエフの曲は指使いを工夫することで広いレンジの分散和音や広いレンジの装飾音付きのフレーズを弾くことが可能です
結局、ラフマニノフの楽曲弾けるようになるまで何年かかるの???
ツェルニーだけで2〜3年は必要だと思います。ソナチネで2年必要。バッハの楽曲だけでこれまた、4〜5年は必要です。更ににショパンエチュードで1〜2年を要します
なので、ラフマニノフに辿り着くのに10年は必要です
ん???
よく耳にする「ピアノが弾けるようになるには10年掛かる」のフレーズ、ホントだったのですね…
順番にやるのがいいの???
これ、微妙ですよね
ツェルニーやって、ソナチネやって、バッハやって、ショパンやって、
最後にラフマニノフまたはプロコフィエフまたはスクリャービンで、
ゴールイン!
と順番にやるのが本当に良いのか???
順番にやることの問題点を指摘しておきます
それは、それぞれのテクニックをマスターするのにはある程度時間を掛ける必要があるということ。
バッハなんかは5年ぐらい掛かるんですよ、平気で。
40歳の人は45歳になっちゃう!
しかもバッハばっかり5年も弾く羽目に。(汗)
そりゃMrBachLoverさんぐらいしかやんないでしょ!(笑)
オススメの方法
オススメの方法は、PTNAが推奨するように四期の曲を並行でやることです
そうしたら、多分10年掛かるところを7年か、うまくすれば5年に縮められます
かつ、先生に曲をチョイスしてもらって下さい
なにもツェルニー30番、40番、50番全部やる必要はないのです
ソナチネも、インヴェンションも、歯抜けでもいいと思いますよ
わたくしなんぞ、ソナチネは5〜6曲、しかも1楽章だけ。ショパンエチュードに至っては、弾いたのはたったの2曲だけ。
せっかく高性能の現代ピアノを弾く環境があるのだから
古典の曲では現代ピアノの性能をフルに引き出せないので可能な範囲で同時並行で現代ピアノの性能をフルに発揮できるロマン派、近現代の作曲家のスケールの大きな曲も弾いたほうが「格段に」楽しいです
ラフマニノフでもいいですし、ショパンでも、シューマンでも、ドビュッシー、ラヴェル、…色々な刷色かがいますが、作曲家は1人か2人に絞りましょう
理由は、1人の作曲家の作品を弾いていくと、どんどんその作曲家の曲の譜読みが楽になるからです。また、作品番号の若い順に弾いていくと、その作曲家の作り出す世界観の発展を感じることができ、より一層音楽を楽しめます
私は、ここ4年ほどラフマニノフの曲を必ず1曲以上練習しています
ラフマニノフの作品作品番号が若い順に弾いてみました。すると、ラフマニノフの音楽が表現する世界がどのように広がって行ったのかを追体験できました
いまはラフマニノフの後期の作品Op39-2までたどり着いたところですが、そのスケールの大きさに深く感動しています
皆様のピアノライフの充実を心より応援しています
ではでは〜