お元気ですか、MrBachLoverです。今回は前回の続きです。
電子ピアノを購入した時に、オケのとある先輩に電子ピアノは生楽器と違ってタッチの差が付かないし誰でもいい音が出せちゃうのでどうかなーって感想をもらった記憶があります。今回は1992年発売の初期の電子ピアノを使い始めて見えてきた電子ピアノの使用感などを綴っていきます。
初期型の電子ピアノの難点:性能面
この旧タイプの電子ピアノはとても良い音がするのですがレッスン部屋の本物のグランドピアノのC1を弾くと逆に生ピアノ の音がそれほどいい音には聞こえません。振り返ると当時はタッチやペダリングがうまくできてなかったのかなと思います。
裏を返すと電子ピアノではタッチやペダリングがうまくできてなくても良い音が出ちゃうのですね。
初期型のクラビノーバのペダルはスイッチで要するにオンかオフしかありません。
タッチも強いか弱いかしかないのでタッチの差が出ないのです。
初期型電子ピアノの難点:耐久性
電子ピアノはメンテナンスフリーでずーっと使えると思い込んでいましたが7年ぐらい使った頃に音のバランスがおかしくなってきて均等な音を出せなくなってしまいました。ググってみると、どうやらこの型式のクラビノーバ は内部にゴムの部品があり、その部品が劣化するらしいことが判明しました。
そこで早速部品交換の修理を依頼しました。
そのまた2年後にもう一回同じ部品を交換しました。
2回目に修理に来られた方と話をしていたところ、メイン基盤が壊れると電子ピアノの寿命がくるということでした。
その時初めて、
おー、電子ピアノは家電だったのね、
って気がつきました。
電子ピアノの良い点
1点目は、ソステヌートが付いている点ですね。アップライトと違ってソステヌート(真ん中のペダル)が付いているのはメリット大きいと思います。
わたくしはソステヌートペダルを使うのがとっても好きで楽譜を眺めてソステヌートが使えるところを探しては工夫して演奏に取り入れていました。
2点目は、アップライトやグランドよりコンパクトなので場所を比較的選ばないという点です。一人暮らしの賃貸マンション住まいの頃から何度となく引越しましたがお引越しはスムーズにできました。
3点目は、ヘッドフォンで練習すれば音が出ないという点です。早朝や深夜でもヘッドフォンで練習して周囲に気兼ねなく練習できました。
初期型電子ピアノと森のピアノ
このクラビノーバ は1990年ごろの開発なので音のダイナミックレンジが狭いらしく、ガンガン弾いても音が大きくならないようです。
お陰で???この電子ピアノで指が超鍛えられました。
近所の公営ホールの練習室でアップライトピアノの上蓋を開けて弾いていた時でしょうか、係の人が、
あのー、音が大きすぎるので、蓋は閉じてください。
って注意を受けました。
どうやら初期型クラビノーバはわたくしにピアノの森に出てくるASINO のピアノ(森のピアノ)と同じ効果をもたらしてくれたようです。
ASINO のピアノはピアノの森という漫画に出てくる森に捨てられたピアノで大ピアニストが使っていた特別鍵盤の重いピアノです。そのピアノを森で弾いていた子供(主人公のカイ君)が凄く強い指を手に入れます。
その森のピアノはだんだん壊れて音が出なくなっていくのですが、ピアノが壊れる辺りも似ていますね。笑
今どきの電子ピアノ
初期型の電子ピアノにはいろいろと難点がありますが、今どきの電子ピアノは
- 非接触型のセンサーを使っていて部品交換が不要
- ペダルの踏み込み具合が何段階にも分かれてて連続的に効きが変わる
- タッチの差が付く様に改良されている
- ダイナミックレンジが広くなっている
など、いろいろ進化している様です。
まとめ
わたくしは、このヤマハの初期型のクラビノーバでバッハのインベンション1から15番やシンフォニア9番、エリーゼのために、ショパンのノクターン9-2や葬送行進曲などいっぱい弾きました。思い出のたくさんたくさん詰まった電子ピアノです。
おー、懐かしい。
《その参につづく》
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