お元気ですか、MrBachLoverです。
社会人になってすぐに仕事で忙しくなってしまい、すっかピアノの演奏から遠ざかっていましたがアラフォーになり体力勝負のキツイ仕事は回ってこなくなって少しばかり時間的な余裕がでてきました。
これはそのころの話です。
子供のころピアノのレッスンに憧れていましたが、当時、ピアノを習うのは女の子と相場が決まっており習えなかったなー、などとぼんやり思っていたら、
あれれ、おれひょっとしてピアノならえんじゃねー???
そうです、わたくしにもピアノを習おうと思えば習える環境が訪れたのです。
おー、まじかーーーーーーー!
というわけで、まずは品揃えです。体験レッスンに持っていく曲はエリーゼのためにとバッハのインベンション1番に決定しました。
エリーゼのためにはピアノを始めた中学1年の春から丸1年ひたすら弾いてマスターした曲です。
インヴェンションは、シフの演奏が大好きで、楽譜を読んでマスターした上で更にシフの演奏を聴きこんで西洋音楽の節回しって、こうだよなー、てなんかピンときちゃって自分で練って仕上げた曲です。
曲が仕上がったので、銀座にある最大手の楽器店のピアノ教室の体験レッスンに申し込みました。
はい、体験レッスンスタートー!
(先生) 何か弾いてみてください。
(ぼくの心の声) よっしゃー、待ってました。
(ぼく)はい。
1曲目演奏: エリーゼのために(ノーミス演奏)
2曲目演奏:バッハインベンション1番(ノーミス演奏)
どちらも超弾き込んだ曲でしたので暗譜しておりノーミスで自分なりに練った展開の渾身の演奏ができました。
いま思うと、この出来のよさは少々問題だったのかもー。
先生から「タッチがとてもバッハに合っていますね。これからはフランス組曲とか、弾いていきましょう。」と言われちゃって、ぴよ、ぴよ、ぴよ、嬉しくて羽が生えて天に昇っちゃいそうになりましたー。
どんなレッスン内容にするかを相談した結果、
- 最初にハノン
- 次にツェルニー40番
- 最後にバッハのインベンション
※1番は出来ているので2番から。
に決定。
その後、2回ほどレッスンを受けたときに、
(先生) インベンションはかなり弾き込んでいた曲ですか?
(ぼく) はい。
つ ま り、
先生は僕のことを結構イケてる生徒と思っていたようです。ずいぶん見込み違いだったってことですねー。
今思うとレッスンで弾く僕の演奏は音の粒はバラバラで左右もそろってなくて、ただひたすら訓練の足りていない指を自分のイメージに向かって頭で動かしている、って感じだったんだと思います。
で も ね、
平日2時間、休日は3~4時間練習して持っていくので先生は「とってもよく練習してきましたね。これだけ弾き込んできてくれれば十分ですヨ」と毎回のように感想の言葉と満面の笑顔で暖かく見守ってくださりました。
それに加えてわたくしの音楽性については「もう自分の中に音楽があります」と褒めてくださりました。
おー、うれぴー、ぴよぴよぴよ
これまた羽が生えて天に昇っていきそうな気持になりました。
当時は先生に聴いてもらうのが嬉しくてほんとうに一生懸命練習しましたね。
まるで子供のように。
いまにして思えば、このときの先生は生徒をその気にさせるのがとーってもお上手だったのかもしれませんネ。
だって、わたくしの演奏は毎回いろんなところでつっかえるしバッハに関してはグールドとシフと、あともう一人ぐらいの模範演奏CDを聴きこんでいたせいで決してまとまりのある美しい演奏ではなかったのですから。
いやー、人を育てるって、大変たと思います。特に相手が大人の場合は。助言の仕方や課題の出し方、そして1曲のなかに何箇所か間違ったところが出ちゃっても努力を汲んで通してくれる優しさとか、いろいろと、「教える」ということについて学びました。
ピアノの先生ってすごいですね!
と同時に「あれれ、この教える技術って、まんま本業にも生かせんじゃねー???」って思いました。
学ぶ姿勢と教える技術
この両面において社会人がピアノ教室に通うのはとてもおすすめです。
ではではー。
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