ども、MrBachLoverです。みなさん、第二次世界大戦以降の最高品質のピアノといえばスタインウェイだと思いますけど、第二次世界大戦以前にもっとも人気だったピアノは何かご存知でしょうか。今回はその辺りのお話です
ラフマニノフの使っていたピアノは何でしょうか?
どうやらベヒシュタインのようです。ベヒシュタインは音の立ち上がりが鋭くとてもピュアな、わたくしの印象では少しジャジャ馬的なビンビンな鳴りをしてくれるピアノって感じです
ラフマニノフが友人に送ったピアノもベヒシュタイン
でもラフマニノフはアメリカに亡命する時にベヒシュタインのピアノは持ち出せず、アメリカに行ってからはスタインウェイの契約ピアニストとして活躍したようです。ですから当然アメリカに行ってから使ったのはスタインウェイですけど、きっとロシアに暮らしてた時に使ってたピアノをずーと使いたかったんじゃないかなって思います
ベヒシュタインの光と影
第二次世界大戦以前、ベヒシュタインはピアノのストラディバリウスと評され最高のピアノとして認められていました
でも、第二次世界大戦の時にドイツの総統ヒトラーに気に入られていたことが仇となって第二次世界大戦終戦後はすっかり人気がなくなったのだとか
なんとも悲しいことです
ベヒシュタインが最高の人気を誇っていた時代に製造されたピアノが友人宅にございまして、ちょっとそのピアノで演奏させていただいて自撮りしたのでよろしければお聴きいただければと思います
1924年製造のC.BECHSTEIN で弾くメンデルスゾーン
先週調律が完了したということで改めてピアノのお祝いに友人宅に伺ってきました。そして完成し立てのメンデルスゾーン無言歌集より「希望」Op.38-4 を弾いてきました
メンデルスゾーンの曲を弾くと言葉にできない幸福感に包まれます。何故なのか分からないのですが、素直な気持ちになり、心がおだやかになり、人間の持っている暖かさに手で触れたような感覚が宿るのです
そしてこのピアノでメンデルスゾーンを弾くと、
さらに倍!
みたいな感じです
メンデルスゾーンが弾いていたのは多分フォルテピアノという楽器だと思いますけど、このベヒシュタインはフォルテピアノの弾き味にきっと近いんだと思います。だから幸福感が
さらに倍
に増幅するのではないかと思います
ノンペダルでもとても豊な響
このピアノはノンペダルでも音がとても豊に響いて弾いててとても心地よいです。現代ピアノではノンペダルで弾くとパッサパサになっちゃって本当に音楽的ではなくなってしまうのですがこのピアノちゃんはノンペダルなのになんと美しい音がするのだろう、と驚かされます
あたかも1924年にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります
あ、この動画は適度にペダルを入れています。でもスタッカートのところなどはペダルを踏まないで弾いています。わたくしのお家のK.KAWAI KG-2Cで弾くときは最新の注意を払って薄ーくペダルをいれるのですが、このピアノはそんなことはする必要がございません
メンデルスゾーン、モーツァルト、ツエルニー、そしてベートーヴェンもこのピアノで弾くと本当に伸ばしたい時にダンパーペダルを踏むだけで良いのでとってもペダルワークが楽になるのではないかと思います。
そして、現代ピアノのようなフレームの金属を鳴らす仕組みではなく木の響を最大限に生かす設計となっているらしく、とっても暖かい響がします
ウナコルダもこれまた綺麗な音で響いてくれます。とても柔らかいきの温かみのある音です
わたくし、ピアノを弾きながらすっかりメンデルスゾーンになった気分に浸ってしまいました
OLD C.BECHSTEIN
いつまでも弾いていたくなる最高の楽器だと思います
おまけ(1)外付けマイクで録音したKG-2Cでの演奏
わが家のK.KAWAI KG-2C のサウンドです。同じくメンデルスゾーンの「希望」をひいていますのでよろしければ聴き比べしてみてください。ちょっとマイクが違うので雰囲気がかわるかも
KG-2C は1979年製なのでもう41年が経過しています。こちらもとってもいい音ですよ
おまけ(2)同じ録音機材で録画したKG-2Cでの演奏
仕上げる前の演奏なので多少アラがありますが、同じ録音機材を使っているので音の比較ができます
ではでは〜
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