レッスン効率を6.6倍アップするピアノや音楽関連の読書のすゝめ:17回目 〜挑戦するピアニスト 独学の流儀

ピアノ

ども。MrBachLoverです。ピアノ弾きの皆様の中にはレッスンに通っている方もおられると思います。同じレッスン代をお支払いするなら少しでもレッスン効率上げたいものです。そこで提唱するのがピアノ本の活用です。今回ご紹介するのは2005年のPTNA特級でグランプリを受賞された金子一朗さんの著した「挑戦するピアニスト 独学の流儀」です

レモンちゃん
レモンちゃん

ピアノ独学で挑戦するって、カッコ良すぎー!

わたくし
わたくし

ぼくはピアノ独学歴が長かったから、気になって読んでみたんだ。すごく良い本だったよ

なんで「6.6倍」なのか???、については次の記事をご覧ください

著者さんを知ったキッカケ

あれは15年ほど前のこと、
最大手さんの楽器製造メーカーさんの
ピアノ教室に通ってた頃、

「レッスンの友」っていう雑誌が
待合いスペースに於いてまして、
ちょと読んでみたんです

そしたら、著者の金子さんの
投稿記事が目に止まりました

書いてあった内容は、

  • 本業は学校の先生
  • PTNA特級グランプリを受賞
  • ベートーヴェン後期ソナタをガッツリ弾いた
  • バッハ平均律は、まず指を全部決めてから練習する

いやー、社会人でPTNAで特級グランプリ受賞って、
凄いピアニストだなー、なんて思ってたら、
その数年後、本書に出会いました

同じ「ピアノ独学」でも…

あのー、著者の金子一朗さん、独学って言ってますけど、

4歳からオルガン教室に通う
小学校に上がったタイミングでピアノ教室に通い始める
中学3年までピアノ習ってた

しっかりピアノ習っとるやん

確かに、高校時代はピアノ習わず独学がだが、

  • ショパンエチュード
  • ブラームス51の練習曲

に取り組むぐらいレベル高い

でもまあ、すごい有名な人のお弟子さんとかじゃあ無いから
独学と言えなくもないでしょうか

PTNAのコンクールではピアニストの田部京子さんに
指導を受けたようです

が、スポットでプロのピアニストに指導を受けて
受賞できるほどPTNA特級は甘くない訳で、

本書を読めば、著者の金子さんは
とてもしっかりした考え方を持って
ピアノに取り組まれている方だと分かります

ちなみに、わたくしは中1から40歳まで
先生に習ったこと一度もありません

⇒ 40歳までMrBachLoverは正真正銘の独学コースまっしぐらでしたー(笑)

内容が素晴らしい

本書の内容は大変素晴らしく、特に、

  • 曲を仕上げる手順
  • 陥りやすい罠
  • 弾けないときの処方箋
  • 練習の常識、非常識

はとってもピアノ学習に役に立ちました

内容をチラリと紹介

読み終えてからもう4年ほど経ちますので
昨日、気になる次の箇所を改めて読み返してみました

  • 勉強し直す
  • コンクールで結果を出すには
  • 指が速く回らない
  • 速く弾くにはゆっくり弾く

勉強し直す

著者の金子さん、PTNAのグランプリ受賞後、
自分の実力不足を痛感してピアノ勉強し直したのだそうです

この時、ピアノを習った先生は「秋山徹也」先生。

秋山徹也音楽研究所

金子さんが秋山先生に習って最も衝撃を受けたのが、

音楽に整合性があれば、
極端な話、f と書いてあっても弱く(静かに)弾いて良い。
楽譜の指示は必ずしも守らなくても良い

という話なのだとか。

なるほどー

コンクールで結果を出すには

要約すると、

コンクールは10点満点中平均点が8点ぐらいだ
審査員の間で点が割れないのが大事
どの審査員も共有した審査の基準がある

対位法の曲をの場合、

テーマを担当する声部とそれ以外の声部のボリュームはどこも同じにすべき
テーマの歌い方は一貫していなければならない
という観点がある

また、対位法にはテーマ以外に対旋律があるが、
対旋律についても同様のことが言える

バロックの対位法の曲の場合、
当時の楽器はオルガン、チェンバロなどの
音量を殆ど変えられない楽器で演奏されていた

だから、ピアノで弾く場合もあまり極端な音量の変化を
付けるのは好ましくない

指が速く回らない

速く弾く曲に関しては、
運指は特に重要

黒鍵に1の指が来ることを恐れず、
同じフレーズは同じ運指を採用すべき

という話が書かれてました

これはピアノ本「ラフマニノフを弾け」
にも書かれていた重要なポイントです

速く弾くにはゆっくり弾く

速く弾くには4倍ゆっくりのテンポで弾いて
間違わないかどうかを確認するのが大事なのだそうです

4倍ゆっくり弾いても弾けない箇所は、
当然、楽譜指定のテンポで弾いても見する確立高い訳です

奇しくも、4倍ゆっくり弾きなさい、の方法は、
一昨日のわたくしのショパンエチュードの練習そのもの。

この本を読んだのは4年ほど前なのですが、
この本の内容が潜在記憶に残ってたのかも???

結び

わたくしがリズム練習を殆どしない理由を思い出しました
それは、本書で読んだ「リズム練習はしない」の内容に共感・納得したからです

本書には他にも、

(「陥りやすい罠」より)

  • ソプラノ成人
  • 暗譜できない
  • 忘れる、止まる
  • 跳躍のための10ヵ条
  • コピーになってしまう

とか、

(「弾けないときの処方箋」より)

テンポと拍子
遠くに飛ぶ音
腱鞘炎になったら

などなど、参考になることがいっぱい書かれており、
心からピアノ弾きの全ての方におすすめの1冊です

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