(もう1つの)ショパンコンクール:結果発表

生ピアノ

お元気ですか、MrBachLoverです。リーマンピアニストの皆様、ショパンコンクールを楽しんでいますでしょうか。わたくしは、朝から角野隼人さんと小林愛実さんの二次予選の演奏ガッツリ聴いて楽しんでおります。さてさて、二次予選の結果が発表されましたが、あれれ~、日本のピアノメーカーが…。うーん。なんでだろう??? という訳で、もう1つのショパンコンクールの結果発表を受けて、感想を綴ってみようと思います。

レモンちゃん
レモンちゃん

ピアノの普及台数の面ではば断然YAMAHAとKAWAIだよねー

わたくし
わたくし

確かにレモンちゃんの言う通りだと思うんだけど、どうも世界的なコンクールで評価さえれるフルコンサートグランドの世界ではちょっと事情が違うみたいだね。

結果発表:スタインウェイを選択した人だけが残ったヨ

皆様もうお気づきかと思いますが、日本人のショパンコンクール二次予選進出者8名のうち、合格者は5名で全員スタインウェイの選択者です

これは事実。

そして、わたくしが聴いていても、

牛田さんの音って、○✕△ だよな〜、

とか、

沢田さんの音って、ほげほげ だよな〜

って思いました。この ○✕△ と、ほげほげ について詳しく書いてみようと思いまーす 

牛田さんの演奏を聴いて(ヤマハ)

すぐに気がつくのは、

あ、ヤマハの音だ!

これって素晴らしいことです。ヤマハの個性がキラリ。とても眩しく輝いています

でもね、高音部がカンに触る機械的な音、と捉える審査員がいるかも知れません

中音域の基音がピシッと通った音も素敵♥

でもね、ホールに馴染みきらない硬い音、と捉える審査員だっているかも知れません

低音域の芯の通った美しい音色♥

でもね、スタインウェイの音のほうが圧倒的に説得力があるよな〜、って思う審査員がいるかも知れません

ハッキリ言って、わたくしには牛田さんの演奏がショパンコンクール二次予選の合格レベルではなかったとは思えないのです

沢田さんの弾くKAWAI(カワイ)

沢田さんの演奏を聴いて、すぐに思ったのは、

いつもながら、お美しいShigeruKawaiの音ですね〜

ということ

とても説得力がある音です。でもね、ショパンの温かい雰囲気にはなじまないな〜って思った審査員もいるかも知れません

このピアノは実に音の分離が良く、そしてとても良く延びる。演奏者の沢田さんの個性が余す所無く聞こえてくるピアノの音!

でもね、ちょっとこのピアノは音が延びすぎてショパンの曲には合わないかも???、と捉える審査員がいるかも知れない。

ファイナルの結果を受けて記事を追加したので、宜しければ。

反田さん、沢田さん、牛田さんの演奏の感想(ピアノメーカーの違い)

スタインウェイ、カワイ、ヤマハのピアノの印象を記しています。宜しければコチラの記事もご覧ください

ピアノの音と空気(湿度と気温)

ヤマハもカワイも日本のメーカー。日本の木材を使っているんじゃないかな、と思います

そして、日本の木材が最も真価を発揮するのは日本の空気(湿度と温度)なのではないでしょうか

私は若い頃に2度、ヨーロッパに旅行したことがあるのですが、その時に感じたのは、ヨーロッパの空気は日本とは明らかに違うということです

たとえヨーロッパの木材を使っていたとしても、製造したり調整するのは本国の日本なのだと思います。

ヨーロッパの空気は良く音が響き渡り、木立に響く鳥のさえずりさえ音楽的に聞こえてくるのです

そして、まるでヨーロッパの森の木立で鳥のさえずりを聴いているかのような、

  • 暖かくで優しい、
  • 時に荒々しくとも決してカンに触ってこない、

スタインウェイはそんなヨーロッパに馴染む音がするのでは無いでしょうか

審査員が普段触れているピアノは?

また、審査員のお家にあるのはスタインウェイなのかも。

多分ヤマハのピアノやカワイのピアノを持っている人は少ないと思うのです。ひょとしてファツィオリのピアノはお家にあるかも知れませんが。

そして、普段音楽を教えている音楽学校のピアノだって、やっぱりスタインウェイが多いのかも。

また、コンサート会場でピアノ演奏を聞く時は殆どスタインウェイのピアノの音なんじゃ無いかな。

審査するのは、当たり前ですが審査員。

そして、審査員の耳に馴染んでいる音は、やはりスタインウェイだったりするかも知れません

ピアノの設計思想の違いに正解は無いと思う

鬼滅の刃の「伊之助」風にいうなら、

オレ、いろんなピアノがあっていいと思う!

って感じですかね〜。ピアノによって、

  • 音色
  • 音の伸び
  • タッチの差による音の変化
  • 弾きやすいかどうか
  • 発音するトーンエスケープの深さ
  • 連打性
  • 音の分離
  • 音の一体感
  • 音域ごとの個性有無

などなど、設計思想が色々ある訳です。ダンパーがなくなる高音域の範囲もピアノによって微妙に違うし、低音域だって2重に重ねている弦の交差ポイントとかも違うわけです。

他にも、

  • アリコートの有無とか、
  • 箱も一体で慣らす造りかどうか、

などなど、色々と違いがありますね。

結び:いろんなピアノがあって良いんです

ショパコンの結果は結果。

だからスタインウェイじゃないと駄目だ、とか考えなくても良いのだと思います

そうです。いろんなピアノがあって良いのだと思うのです

わたくしの友人はヤマハの音が大好きと仰ってましたし、
ペトロフの音が大好きという人も知ってますし、
DIAPASONこそ、ピアノの音だという友人もいます

そして、わたくしはカワイの音が大好きです♥

(おまけ)スタインウェイ479とスタインウェイ300

反田恭平さんの弾くスタインウェイ479と角野隼人さんの弾くスタインウェイ300、どちらもハンブルク・スタインウェイなのに結構違いましたね〜

スタインウェイ479はオーケストラで例えるとウィーン・フィルで、スタインウェイ300はベルリン・フィルって感じかな。

スタインウェイ479は全体がよく調和していて、とてもまろやかな、温かみのある音だなーって思いました

スタインウェイ300は、とてもキビキビしてて、アインザッツがビシッと揃ったよく訓練されたオーケストラって感じがしました

追記:ブルース・リウさんの記事を追加しました。よろしければ。

ではでは~

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